IIRサロン報告

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IIRサロンが行われました。
テレビでもおなじみの吉崎達彦氏。
サロンの内容を下記の通りご報告致します。

日時: 11月26日(水) 18:30〜22:30
会場:  慶応大学三田キャンパス大学院校舎311号教室
演題: 「米新政権誕生―どうなる日米関係(仮題)」
講師: 双日総研調査グループ主任エコノミスト
  吉崎達彦氏

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以下は42期の真鍋さんによる講演録です。
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オバマ政権
大統領選挙は選挙人を数を競うもの。
従来はきわどい差でブッシュが勝った。
今回はダブルスコアでの勝利。
選挙人の数に加えて、一般の選挙投票の数も圧倒的だった。
得票率で53% (至上最高の数字)
オバマ陣営は1000万人分のメールアドレスを残している
(統治のツールとして使える)

同じ日に行なわれた議会選挙では、従来は僅差だったが、
59対41になると予想されている。
60に達すると野党がどんな妨害を行なっても、
議会を通る。
誰が1名、ころぶか・・・ジョン・マッケイン か??

マッケインをあまりいじめるとマケインが民主よりになってしまうと、
共和党内でも責任追及で追い込みすぎない風潮になってきた。
大統領も議会も民主党がボロ勝ち。 

11月14日 15日 G20の金融サミットに出なかった。
各界はいまさらブッシュの話しを聞いても仕方ないので、
オバマ氏と会いたかったが、オバマ氏は出なかった。
政権につくのは、1月20日。
それまで悪いことは全てブッシュにやって欲しい。
もし、G20に出ていたら、「どの国の誰に何分の時間を割き、
どの順番で会うか」を考えなければならなかった。
それを避けたのだろう。

最初から支持していた反戦保護の人や環境保護派からは、
「最初と違うのでは?」と思われるほどの中道。
選挙結果の出口結果など詳細を見ると、
共和党支持者が減り、民主党指示者が増えたのだが、
支持者にインタビューすると保守とリベラルの比率は同じ。
反ブッシュ、脱共和党の選挙であった。
労働組合に所属しているのは12%(どんどん減っている12%)
自営業者は15%(どんどん増えている15%)
自分が自営業者をやっている場合、絶対、「小さな政府」支持になる。
==>産業構造の変化で、アメリカの保守化傾向が続いている。
私は保守ですと言っている人の5人に1人はマケインには入れていない。

マンガで読み解く米国時期政権
ハネムーンピリオド(ご祝儀相場):
新大統領が決まってから100日ぐらいはマスコミも議会も大統領をたたかない。
==>今回はそんな悠長なことが許されない状況。
閣僚人事は議会が民主党が圧倒的多数のため、スムーズにいくと思われる。

有権者の関心は経済にあり。
「あなたにとって最も重要な政策は何ですか?」
==>63% 経済および雇用 これに医療などを足すと80%
4年前に一番大事だったのは モラル・バリュー(同性愛や人口中絶)
4年前は、これらの要望をブッシュは上手く使ってケリーに勝った。
今は大統領選挙で、これらを言っている場合ではない
==>経済に関心が集中 テロリズムも問題にはならなかった19%=>9%
金融問題が一番の関心事。

オバマ氏の勝因が経済にあった
==>証拠として以下。
時期の経緯を見ると一度だけ、
マケインがオバマ氏の支持を上回ったときがあった。
サラ・ペイリン登場を契機に、共和党人気が高まった。
ところが、市場の下落により(9月15日リーマンショック)を
契機としてオバマ側が大差を付けゴールインした。

ところが・・・
オバマ氏自身が経済や金融に本当に強いか・・・
彼の書いた著書を読むと経済には必ずしも強くない。
人種問題など得意分野について書いた著書に比べると経済面が弱い。
ただ、自分の言いにくい点は他の人の主張の例を出して うまくかわしている。
<===物を書く人から見ると非常に上手い手法ではある。
        経済政策の信念は見えづらい。
ともかく、金融危機が産んだ政権。オバマ政権の最大の課題は「経済」
政策の人ではなく、政局の人。(小泉元首相と同じ)

オバマさんは具体的に「何」がしたいということではない、
「偉大な指導者」になりたい。
「偉大な指導者」になるには、「危機のときに出てくるしかない」
そして、具体的な政策を言うのではなく、
「国民と共に苦難の時を耐え忍ぶ」こと。
「こうすれば良くなる」ということをオバマ氏は言わない。
期待値を上げないようにする効果もある。
したたか。 47歳でありながら、「老獪」なところがある。
オバマ氏の登場は将棋の羽生さんやゴルフのタイガーウッズが
出たときと似ていて、若いのに「間違えない」
普通は決定的なミス・エラーが出るものだが、不思議と出ない。
彼は2年前に組織・資金なしではじめた。
選挙資金では多額を集めて選挙にいどんだ。
ヒラリー陣営や共和党などの最大派閥に対抗し、打ち負かしてしまった。
彼の陣営からは幹部の首を切るとか、内紛とか、秘密漏洩などが発生していない。


経済スタッフから受ける印象
=ダイバーシフィケーション(男女、人種のバランス)を考えていない。
スタッフは充実。具体的な政策の中身では、自由度が低い。
(財政赤字が大きすぎるため)

2009年度のアメリカの財政赤字 4500億ドル(何もない状態として)
ここに資本注入のお金 2500億ドルが加わり、
追加の景気刺激策   1000億ドルが加わり、
税収減           1兆ドル
(アメリカのGDPが14兆ドル 対GDPで7% 過去最悪)

確実なのは、彼が今までもってきた医療保険政策や環境政策などに
お金がまわらなそうなこと。。。
財政面からは政策自由度は低い。
国民に向かって、「皆さんガマンしてください」と言うことになる。

個人消費が17年ぶりに減っている。
(アメリカの人口は年1%の人口が増えているので、
放っておいても年1%は増える計算になるはず)
個人消費が減ったのは、「借金が出来なくなった」
アメリカの家計貯蓄率はゼロ、もしくはマイナス。
住宅、自動車ローン、クレジットなど金融の仕組みで個人消費が機能していた。
GDPの7割を占める個人消費が減ったのは大きなこと。

アメリカ経済の今後。
短期(今後2〜3ケ月):楽観:
 議会はビッグスリー救済、追加刺激策を協議。
 ビッグスリーがジェット機でやってきた。
 ==>評判が悪く、議員から「ジェット機を売れ」と言われる。
   南部の州は、そもそも助ける必要がないと救済に反対。
   ビッグスリーの経営が何故こんなに悪くなったのか??

 ==>レガシーコスト(退職者に対する医療保険)がかかっていたので、
    コストを吸収するため、高級車を売っていた。
 <===だから市場価格が上がり、日本自動車が売れるのはその理由。
    日本車が北米市場で儲かるのは、彼らのレガシーコストのおかげだった。
    ビッグスリーの経営者もレガシーコスト削減のために、
    VEBA(企業信託を作り,医療給付の仕組みを作り、
         労働組合とこの資金が限度と決めようとした。
 <===ここに300億ドルぐらい拠出が必要だが、
     ビッグスリーは自社株で拠出を考えていたが、株安で不可能になった)

 「事業を助けるのではなく、労働者、医療を助ける」策をオバマ氏がやれば、
  VEBAに政府資金を拠出するというおとが求められる。
  =>これがオバマ氏らしい。
 12月2日にビッグスリー経営陣が再生プランを議会に提出することになっている。
  ===>破産処理の可能性は低くないとみている。

金融問題がこれだけ波及するアメリカでは、
消費をおさえて貯蓄を増やす必要がある。
(日本の金融問題は、企業会計が問題だった。アメリカは家計が赤字)
 ==>ただ、それを実行するには一時的にさらに不況になる。

アメリカの住宅市場の特殊性:
アメリカの住宅ローンは家に担保をつけるとすると、
5000万円のマンションはノン・リコースなので、
3000万円に資産価値が減った場合でも、
ローンは3000万円で済んでしまう。(世界でも珍しい制度)
背景としては、州をまたいでも回収できない法制度もある。
(またいで実行する場合、そちらの費用が高くなる)
Walk away:これがどんどん増えると金融機関に不良債権が増える。
アメリカ経済の自己革新能力を考えると、
このままアメリカ経済が沈むとは考えられない。
アメリカ経済の特徴:マクロの脆弱性:財政赤字、家計貯蓄率の低さ
ミクロの優位性:企業の労働市場の柔軟性、世界最大レベルの大学、
ノーベル賞受賞者、ウォール街の金融力(ただし、今回はこの優位性が崩れた)
様々な重構造(多層構造)がある。
オバマ政権第一期、第二期ぐらいから回復するのではないか。

アメリカという国家はよく失敗する。
たいていの国は失敗すると なかなか浮かばないが、
アメリカの場合は失敗しても、人も国家もトラウマにならない。
アメリカだけが派手な失敗をしても、そこから立ち上がった国家。
もしかしたら、今回も一番最初に立ち上がるのはアメリカか??

中期(〜2012年):悲観
長期(2012年〜 ):楽観。

米新政権入りが有力視される顔ぶれ
ヒラリークリントン:国務長官
 当選できたのは、大きく彼女のおかげでもある
 (今回、女性票は57%も獲得している)

ゲーツ国防長官:留任?
 オバマ氏の尊敬するのはリンカーン。
 リンカーンは敵対する人を重要ポストに就けた。
 南北戦争のときも、超重要ポストの陸軍大臣に対立候補を就けた)
 それに真似る意味あいもあるのかも
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以下は39期の富田による雑記です。
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米国大統領誕生、選挙人数、得票率ともに歴史的な勝ち方。
オバマ陣営は1千万人分のメールアドレスを押さえている。
使い方によっては大変な統治のツールになる。
議会でも民主党が圧勝。

G20に出席しなかった事はポイント。ブッシュ政権に責任をとらせ、距離を置く。
各国と会う優先順位や時間調整の混乱も避けたのだろう。
新体制作り、中道よりの人間、クリントン政権で実績のある人を採用している。
初めからオバマを支持していた左派からすると拍子抜け。
国民の保守化傾向は変わっておらず、たまたま脱ブッシュ、共和党で、
民主党に傾いただけ。
労働組合12%(減っている)、経営者15%(増えている)。
自営業者は小さな政府を求める傾向にある。
産業構造の変換と選挙結果が合った。それほどリベラルな政権にはならない。

各メディアは当選後しばらくの間はあまりきついことを書かない、
Honeymoon Period。しかし今年はその期間が非常に短そう。

今回選挙の有権者の関心は8割以上経済問題。
4年前は社会モラル(人工中絶など)が中心だった。
大きかった安全保障問題も大きな焦点にはならなかった。

両者の勢力はオバマ優勢の中、ペイリンの登場で一度逆転し、
その後の経済危機でまた逆転、一気に差が開いた。
マケインは経済危機に対し、選挙運動の停止を宣言、
議会説得に走ったが、経済にも疎く、議会説得にも失敗、後退した。
オバマは淡々と経済対策の必要性を訴えたところが評価された。
オバマも経済には必ずしも強くない。
その分野の強い人の意見を引き合いに出し、上手に議論を逃げていく。
本人の信念がどこにあるかは判らない。
ただ、あわてない姿が評価された様に思う。経済危機が生んだ政権。
危機が生むリーダーは"何かをする"人ではなく、
"国民とともに堪え忍ぶ"人と言える。
国民の期待値を上げない様に抑えていく。
将棋の羽生、ゴルフのタイガーウッズが出てきたときと印象がにている。
若いのに驚くほど失敗が出ない。
無手から民主党最大派閥のクリントンを破り、共和党保守勢力を破ってしまった。
幹部の更迭、内紛等、スタッフ内から全く出ていない。

2009年の4500億ドルの赤字、資本注入が2500億ドル、追加景気刺激策1000億ドル、
税収減1兆ドル、GDP14兆ドル、レーガン政権の最悪の時期を超えている。
オバマ氏が訴えてきた環境関連への投資など行うのは難しいだろう。
資金的には政策自由度は低いはず。

米国人口、年率1%で増加、個人消費もそれだけ増えるのが普通。
しかしながら個人消費がマイナスになっている。借金が出来なくなった。
貯蓄がない家庭で消費を行うには各種ローン等、金融の仕組みが必要だが、
その仕組みが止まってしまったのが大変なこと。
GDPの7割をしめる個人消費がその様子では、やはり米国経済の先行きは暗い。
経済、短期楽観(〜09年春)、中期悲観(〜2012年)、長期楽観(2012年〜)

ビッグ3への支援、南部諸州で反対が多い。
ビッグ3が作っていた車は高い。レガシーコストが入っている。
日本車などもそのせいで大きな利幅を得ていた。
ビッグ3はVEBAを労働者に提示、交渉は頓挫。
オバマ政策はビッグ3は救わず、労働者を救う、VEBAへの資金拠出、
というあたりに落ち着くのではないか。
破産処理の可能性も低くない。

家計部門のバランスシート調整が必要。消費を減らして貯蓄を殖やす必要。
日本の金融問題は企業会計だったが、米国の場合各家庭の家計。
この見直しを訴えるのがオバマ政権の仕事。
米国住宅販売はノンリコース。担保価格の下落は金融機関が負っている。
法律が州毎にあるので、債務者が他州に逃げると負えない。(Walk Away)
Walk AwayをGoogleで検索すると、その手伝いをするサイトが沢山。
Walk Awayが増えると、金融機関に不良債権が増える。
まだまだ深刻になりそう。

明るい話がないが、
アメリカ経済はマクロの脆弱性の一方で、ミクロの優位性がある。
西部、東部、中部など、様々な重構造がある。
現在はマクロの脆弱性が出てきているが、
ミクロの優位性が評価される局面があるだろう。
オバマ第2期あたりでは復活の可能性がある。
アメリカは失敗が得意。
他の国では失敗するといつまでもそれがトラウマになる、
その話が出来なくなるものが、アメリカの場合はそれがない。

新政権の顔ぶれ
国務長官候補、ヒラリー氏、選挙結果はやはりヒラリーの功績が大きい。
女性票の57%を得たのはヒラリー支持者がオバマにきちんと投票した証。
厚生長官、ダシュル氏、上院院内総務。2004年の選挙で落選した際、
当選したオバマに自らのスタッフを与えるなど、非常に目をかけた。
おそらくオバマは頭が上がらない。

オバマ外交
久々のJeffersonian(理想主義的ハト派)、カータータイプのものになるだろう。
共和党は義理人情、浪花節が利くタイプで日本にとっても頼りやすかったが、
民主党はもう少し理論的だろう。

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以下は当日行われたQ&Aです。
これも42期真鍋さんが記録してくれました。
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Q.アメリカが発行する国債を 誰が買うのか??
A.円建ての米国債を出してもらうのが良いのではないか。
いろんなパッケージで交渉事を進めるのが良いのではないか。
いわゆる「オバマ・ボンド」を発行し、中川大臣にはかけあって欲しい。
「言われて買う」のではなく、
「こういうのであれば買う」にもっていくべき」

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Q.アメリカは円で持っていても、使えないのではいか??
A.少なくとも、為替介入には使える。
また、こういう事態であるということをアメリカが認識するのに役立つ。
「円の国際化が進めば」香港の金持ちが買いに来るという可能性もある。
(本来、日本はそういう円の国際化を進めておくべきだった)

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Q.州ごとに違う法律に対しての問題解決は??
A.住宅がよく売れる州では、その州だけでは債券を売り切らない。
よって、債券を流動化した背景もある。
今の政府資金では、買取はできないので、もっぱら資本注入をする。
もともと11兆ドルある不良債券を買い取りきれないので、
問題債権を優先的に対応していく。
日本の場合は小出しにした。
現在のアメリカは出せるだけのものを全て出してきている。
(逆に これで対策がダメなら本当にダメ)

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Q.オバマ氏は白人ではない大統領。
A.人種の問題は我々から見てはかりしれない問題。
「ア バウンドマン」(邦題:オバマの孤独)
(オバマ氏と同じ黒人の父親と白人の母親の子が書いた本)
以下にそうした人がアメリカで生きていくのが大変かが書かれている。

アメリカ版黒柳徹子の様なタレントがいるが、なぜあれほど人気があるのか?
彼女は自身で「白人に取引をしている」と言う。
彼女のファンであることで、白人は自らが「人種差別者ではない」
ことを周りに印象を付けられる。
「そうした取引」がアメリカで成功した黒人と、社会の間で成り立っている

オバマを支持することも同様のことが言える。オバマ氏は、
白人から見て「安心できる黒人」であることを上手く印象付けている。
オバマ氏は 本当のところで理解されていない。

現在のアメリカでは、「選挙で我々はすごいことをやったんだ!」という
興奮の中にある。だから、オバマ氏を失脚させてはいけないんだ、
という気持ちになっているのに対して、
日本人はその雰囲気を良く理解できていない。

一つ大きな歴史的なことを為し遂げて、
そのことに少々 舞い上がっている状態ではあるが、
アメリカの歴史の中で良いことをやったと思われる。
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Q.ハミルトンプロジェクトの基調講演が オバマ氏だった。
インドと中国を述べていた。
アメリカがこういう事態になって特する国は...?インド、中国??
ハミルトンプロジェクトを学べば、オバマ政策が見えるのでは??

A.ハミルトン(アメリカの初代財務長官):強い財政、国益重視の政策
ルービン:強いドルは国益(同じポリシー)
ハミルトンなりnルービンの持っている思想は、
強いドルは国益、財政は均衡しているべき。
オバマ政権が目指す経済政策はかなり中道政策であり、
共和党とさほど変わらないと思われる。
(規制強化や大きな政府にはならない)
今、喜んでいる国はないと思われる。
2008年はすごい年だった。
洞爺湖サミットでのG8では何を話していたか...「気候変動」でした。
G20では、環境のかの字もない。「金融」のみ。
G8では、「8ケ国だけではだめだ!」と話していたのが7月。
G20では、全員が不平たらたら。 
ブラジルの大臣が「新興国はウォール街の犠牲者だ」と言った。
・・・しかし、新興国はウォール街の受益者でもあった。
「BRICSはウォール街の金融力のおかげで成長。 
BRICSという単語表現はゴールドマン・サックスが創った」
新興国の受ける被害が、これからは先進国より大きくなる。
ロシア イラン(イラク?) ベネズエラの3つの国の経済はガタガタ。
今回の件を喜んでいる国というのは無いのではないか。
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Q.2012年に共和党が勝つのが難しくなった。
A.州では、フロリダやオハイオを落としたのは気にしなくて良いが、
2007年に共和党が取っていた州を落とした中で、
落とした理由が分からない州が2つある。
1度しか落としたことの無い州でも落としている。
バージニア、ノースカロライナ州。
ネバダ州、・・・南西部の州はヒスパニックの多い州。
民主→共和党へ移った。
移民問題はアメリカの政治で大きな部分を占めていた。

3つの課題。
・激戦州 オハイオ、ミズーリ
・インディアナ バージニア
・南西部のヒスパニック系の州
これら3つを取り返さないと、次の選挙で共和党が巻き返すのは非常に難しい。
民主党からして、相手がなかなか勝ちにくい状況になった。
==>票数以上の大差になってしまった。

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Q.アメリカを立ち上がらせる産業は何ですか??
A.90年代:ハイテク分野 4年連続=>ハイテクバブルの崩壊
===>この穴を不動産バブルが埋めた。
ニューエコノミーで作った穴を、オールドエコノミーが埋めた。
21世紀に入っての数年間。
ニューエコノミー パート2に期待:
 IT革命も息切れではなく、第二弾に期待したい。

実際にやるのはロシア人、インド人、日本人だったりするかも知れないが、
知的財産はアメリカに残る。
今後10の大きな発明は5個はアメリカであろう。
(ミクロの優位性がアメリカで失われていない証拠)
日本も2個とりたい。
中国が脅威というが、中国発で何かすごいものが産み出されたか??
アメリカ、日本には「新しいものを生み出す力」がある。
単に人口が多いとか、経済成長率だけが問題ではない。